2017年6月29日木曜日

誕生日にカエルの王子来訪

半年 ブログを休止しました。

年末に最後の採卵をして、年明けに最後の移植をしました。結果は陰性でした。
帰りにアイスクリームを食べたのだけを覚えています。

家に着くと、張っていた気が緩み、息子を見送った時と同じぐらいに泣きました。

もともと考えていた治療リミットの年齢になり、私の中で気力のようなものが薄れていくのを日々感じるその後の数ヶ月でした。

旦那様は止めろとは言ってくれません。止めろと言ってほしいと言っても、言ってくれません。逆に続けろとも言いません。どちらでもいいんだと言います。昔から子供のいない夫婦は山ほどいるんだと。

これだけ書くと、全ての選択を私に押しつけて、ずるいと思われると思います。(私自身もちょくちょく思いました)また、私がくじけそうになると、背中を押すような事も言います。でも、彼はきっと、子供の件に関しては私自身が納得して、私自身が消化しないと私にとってもダメだと思っているのでしょう。

自分でぼんやり決めていた治療リミット年齢を超えてから、ひどく老化が始まりました。生理周期も乱れ、量もすくなくなり、閉経に向かっているようです。

そんな折り、息子の誕生日かつ命日に、家の通路に、茶色の大きな石のような塊を旦那さんが見つけました。あまりの大きさにわぉ!と驚きましたが、ヒキガエルでした。玄関から家に入ろうともしています。家でカエルを見た事はありません。ましてやあんな大きなヒキガエル、どこからきたのか、謎でしかありません。
車にひかれたら可愛そうなので、一段上がった我が家の庭に移しましたが、もう次の朝には姿を消していて、それ以降現れません。

息子だったのかな。

また来てほしいなと言ったら、旦那さんは「次はまた姿を変えて現れるよ」と不思議なコメント。

そうなのかもしれません、これから出会う誰かかもしれないし、庭の野菜の一つかも
しれないし、息子だけでなく、これまで不妊治療で卵巣から取り出し、授精させ、ちょっとだけでも細胞分裂した、卵ひとつひとつ、(きっと三桁)何かに姿をかえてこれから出会うのかもしれません。

私の不妊治療は、小さな息子に一瞬会えた、ここまでの結果になりました。でもいろんな事を考え、様々な苦しみとの中で、世の中の摂理を考え、自分の悲しみと苦しみから、他人の悲しみも考えるようになりました。

不妊治療を成功させた人も、諦めた人も、そうでない人も、今、まさに頑張っている人もそれぞれに、それぞれの幸せがありますように。